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CD「ドナドナ」Plastic Tree [MUSIC…聴く。]

UPCH-1761(通常版)UPCH-9535(限定版+DVD)
ユニバーサル・ミュージック 2009.12.23

90年代にたくさん生まれた「ヴィジュアル系」ロックバンドで、今どれだけのバンドが同じ名前で活動しているだろう。
大きければ「名前」に潰されたり「ヴィジュアル系」であることを嫌ったり、また小さければ安易にメンバーごとシャッフルされた違うバンドとなったり。若さで突っ走れなくなれば食えずに消えていくしかない、と言うのは何もヴィジュアル系に限ったことではないが。
入れ替わりの多い音楽シーンだか、多くのバンドがその「ヴィジュアル系」の括りを抜け出て行ったあとに、未だ「そこ」にいるバンド、プラスティック・トゥリー。しかしその音楽は唯一無二なものであるだけでなく純粋にロックであるにも関わらず、これはやはりある種「ヴィジュアル系」としか言えない何かがある。かつては確かに「白塗り」やコスプレ的な部分もあったが、既に「見た目」の問題ではない。その「世界観」への拘りが、そう思わせるのだろう。
95年にインディーズデビュー。97年メジャーデビュー。
以来コンスタントにシングルアルバムを発表し、ライブをこなしてきた。
そのライブでは今でもインディーズ時代の楽曲が違和感なく演奏される。
変わらぬ世界観。
昨年ドラムスが交替。それぞれ個性的なドラムスなのでやはりそれぞれの音の違いがある。
それでも揺るぎない「プラトゥリ」の世界。
今回のこのアルバムは新ドラムス加入のお披露目的なアルバムとなった。
夏の武道館ライブ「テント」のコンセプトからみても、世界観としては「原点回帰的」なものが見受けられるが、そのイメージに寄りそう、ギターとベースとヴォーカルの持つ「狂気」とメランコリックさを裏打ちする音となっている。
もちろん、その不変である世界観を構成する第一の要素はヴォーカル有村竜太朗の詩人・中原中也を彷彿とさせる歌詞によるものであるのは間違いない。

アルバムタイトルは「ドナドナ」。誰もがあの「可哀想な仔牛売られてゆくよ」と言う楽曲を想うだろう。
哀しみの裏にある心に引っかかる憂鬱(メランコリー)。為すすべもなく見え隠れする残酷さ。
そのイメージをまさに本歌取りしたような全9曲である。

 1999年 世界はちょっと終わりっぽかったけど なんにもなくお伽噺な嘘は消えた
 1999年 素晴らしい未来なんてないって なんにもない自分が嫌で信じてただけ  (1999年)

 最終形の感情論で君に伝えたい事があります。
 僕らはみんな誰かよりもちょっとだけ幸せになりたいの。  (梟)

甘い曲調に乗せた詩は独自のアレンジの相乗効果で、ときにギョッとするほど斬り込んでくる。
癒し系とも言われるのは決して「優しい」から癒しなのではない。
むしろ自傷行為のような痛みを持ち、その痛みで意識を朦朧とさせたり目覚めさせたりする。
それはメロディアスな曲だけでなくインダストリアルな曲についてもまったく変わらない。
気がつけば何度もループして聴いている。
心地よい「痛み」から抜けられない。

ヴォーカル有村竜太朗を未だに「可愛い」と表現する女性は数多い。
幼児性。
それはイノセントであると同時に鋭い刃。
内省的。自虐的。演劇的。道化。近頃の原点回帰(と言っても元よりそう大きく変わらないのが彼らの唯一無二たる所以だが)。
そんなイノセントが不安を増幅するようなアレンジに乗せて切々と歌われる。

 ゆれながら ゆれながら どこへいこう   (ドナドナ)


ドナドナ(初回限定盤)(DVD付)

ドナドナ(初回限定盤)(DVD付)




ドナドナ

ドナドナ

  • アーティスト: Plastic Tree
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
  • 発売日: 2009/12/23
  • メディア: CD


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